2018年02月19日

2月度「癒しの園芸講座」開催

 まだまだ寒い日が続いていて、インフルエンザも猛威をふるっています。受講生さんたちの出席率を心配しながら講座の準備を始めましたが、12名の方が出席され、スタッフ13名で、2月度の園芸講座を開催いたしました。 

 最初の講演は山中尚子さんの園芸ミニ講座の最終の「病害虫と薬剤について」で、基本的なお話をしていただきました。病害虫の種類、防除、薬剤の種類と特徴について、また使用する際の注意などを説明していただきました。まずは予防に努めること、適切な栽培管理で丈夫な株に育てること、日頃からこまめに観察し、被害を最小限に抑えることが大切だと話されました。落葉樹の消毒や、どうしても手に負えないサクラの木につく毛虫などには薬剤を使う必要もあるということで、「薬も上手に使いましょう。でも、何にでも効く薬はないですよ」と話されました。

 続いての講演は「年間園芸プログラム」で、山中尚子さんより、園芸作業の年間計画について、植物の種類ごとの対応や年中行事などのイベントに応じたプログラム作りの例などをお話ししてくださいました。年間プログラムの立て方について、一・二年草/多年草/宿根草/球根類の特徴と活用法、色々なクラフトプログラムごとに対応する計画の立て方、日陰でも育てやすい植物などについて説明されました。花壇管理の軽費低減と省人力に役立つローテーションをベースにした植栽計画のポイントも教えていただきました。植栽計画のポイントは、目的を明確にすること、記録をつける、テーマを決める、環境に適合した植物選びなど、全てにおいて無理をしないように心がけましょうということでした。


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 少し時間を取って、大泉緑地・花と緑の相談所で開催中の「癒しの園芸展」を揃って見に行き、先月ご提出いただいた皆さんのクラフト作品、スタッフの作品とともに、障がい者が園芸作業しやすい補助具なども見ていただきました。山中さんが説明してくださっていました。


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展示を見に行きました。

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ペットボトルを加工した障がい者も使いやすい補助具。


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「なるほどー、こうやって使うのかな?」



 昼食後は「はないずみの庭」で、昨年末の講座で班毎に植えつけた花苗の生長を見て回りました。芽が出てきたチューリップ、アネモネなどです。自分の班の花をつけたビオラをみて、「きれいに植えつけられたわ!」と大喜び。ノースポールやイオノプシジウムなどの前年の「こぼれ種」からの自生苗もも紹介していただきました。
 寒肥入れの作業をする前に、まず、この時期に行う寒肥の意味、重要性、どうして有機肥料を与えるのか、その量についての説明を吉村隆さんから受けました。実習には森 直吉さんにもお手伝いいただいて2班に分かれて高・中・低木、宿根草などに発酵油粕等を入れていきました。春の生長期に効きめを表しますという説明に皆さんうなづかれ、寒い中でも楽しそうに作業されていました。最後は使った道具類を洗浄しました。


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自分の班が植え付けた花苗の生長を確認しました。


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吉村隆さんから寒肥入れの作業についての説明を受けました。

油粕

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2つのグループにわかれて作業開始。森直吉さんがお手伝い。


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よいしょ!

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寒い中がんばりました。  

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後片付けもしっかり。


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今日の復習をもう一度。「肥料を埋める位置は?」


 講座室に戻って、1班の立川治男さんに「やってみよう、ボランティア」という話をしていただきました。この講座では初めて現役の講座生による発表でしたが、たくさんの資料も用意していただき、うまくまとめてくださいました。
 この癒しの園芸の会の講座を受けようとした動機は、初めは自分の居場所探し、自分のためにだけの勉強だけだったのが、7月の「視覚障がい者のための寄せ植え」などの実習を受けたころから、考えが変わってきて、自分も何かのボランティアをやってみよう、出来るのではないかと思ったとお話しくださました。土を触って自分が癒されれば良いと思っていて、貸し農園で小松菜やジャガイモ、サツマイモなどを作ってフードバンクに送っていたが、自分が求めているのは自分だけのことを考えるのではなく、人のことも考えてみることに考えが変わってきた。目下の目標は、此花区酉島の老人憩いの家での「こども食堂」を7月にオープンしようと動いていることで、これを開催することに共に同じ志を持つ仲間がいて、新しい自分を見つけることが出来たと締めくくられました。講座生の方から、多くの応援の拍手が送られました。

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土を触って自分が癒されれば良いと思っていたが、この講座を受けてから変わった。

 最後に岡本代表がウツボカズラ(和名)を持ってきてくださいました。「この袋は葉でしょうか?花でしょうか?」という難しい質問が出ました。わからないので、みんなで開いてみました。
(ウツボカズラは袋のふたの内側にある蜜腺から出す物質で虫を引き寄せ、筒状になった捕虫葉に落として捕食する「落とし込み式」の食虫植物です。袋の底に溜まった液体には消化酵素が混じっており、捕らえた虫を分解し、養分を吸収する仕組みです。 つぼ型の部分は捕虫器といって、葉が変化したものです。なかの液体のほとんどは水ですが消化液が含まれているため、虫などを消化することができます。)
 そして無患子(ムクロジ)の実を使ったシャボン玉液も用意してくださいました。ムクロジは落葉高木で、サポニンという泡を出す成分が含まれていて、昔は洗剤として利用されていたそうです。エコの洗剤ですね。さらに、羽根つきに使う羽の黒い球は、ムクロジの種ということでした。


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みんな楽しそうです。

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出来たわ!

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見てくれた?

                       (大川内美恵子 写真提供も)
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2018年01月28日

1月度「癒しの園芸講座」開催

 平成30年1月20日、大寒というという名にふさわしい強烈寒波の中、本年初めての講座が開催されました。

 最初は「精神障がい者への理解」で、NPO法人ソーシャルハウスさかい『出前はぁと』さんの講演でした。『出前はぁと』は精神障がい者の理解を深めるための当事者講師派遣事業で、今回は近島勇さんと杉浦恵美さんのお二人にご自身の体験談をお話ししていただきました。

 杉浦さんは40歳を過ぎてからハローワークに通ってカウンセラーからアスペルガー症候群であると告げられ、自分自身が周囲と溶け込めないでいたことが理解でき、それに伴う社会的ストレスが要因となる二次的な統合失調症を自覚することで、初めてこの病気と向き合い、受け入れ始めているとお話しされました。

 近島さんは51歳の時の初診で統合失調症と診断されるまでの苦悩、薬を飲むようになって出てきた副作用のお話をしてくださいました。さらに、当事者が当事者を支える(ピアサポート)ことで自己コントロールできるようになったこと、同じような病気で分かり合える仲間がいることで助けられ、今はこの講師派遣事業の活動が生きがいになっているとのことでした。

 お二人とも「病気になったことはマイナスだが、病気をしたことが体験になって、今は安定した気持ちで精神障がい者の代弁をする活動を心の拠りどころにしている」と話されました。実感のこもったお話に受講生さんたちも胸を打たれた様子で聞き入っておられ、講座生からの質問にも杉浦さんは「災害は自然の摂理だが、植物は人を裏切らない。人との関わりにおいて花は心を開くもの」と答えておられました。


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出前はあと:杉浦恵美さん

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出前はあと:近島勇さん

 講演2は寺田考重さんの「人と植物のきずなⅡ」で、6月に続いて園芸福祉でよく使われている植物について、草本類、本木類の違いや特色など、基本的なことを丁寧にわかりやすく説明していただきました。人と植物をつなぐコーディネーターとなるためには植物をよく知ること、植物が持っている特性や癒し効果を生かして利用する人の心を開いてほしいというお話でした。押し付けるのは一番いけないということです。また、車椅子の作業に適したレイズドベッドの紹介もしていただきました。

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寺田考重さん「植物の特性をうまく使うには」

 午後からの実習は、12月にお出しした課題「クラフトプログラムの実践」で、受講生さんたちにご考案いただいたクラフトプログラムの発表です。今回は高齢者対象という設定で、高齢者の癒しとなる作品作りに挑戦していただきましたが、皆さん創意工夫された作品を持ってこられました。

 まずペアになった人と交互に指導し合い、それぞれのプログラムを体験してもらいました。人の集中力の目安とされる15分で作品が完成するようにという条件も付いています。中には100円ショップに何回も通って材料を探したという方もいらっしゃいました。この経験はきっと役立つと思います。一番最後にご自分の作品のポイントやどんな方を対象者とされているかなどをお一人ずつ説明していただきました。皆さんの作品は2月14日(水)から大泉緑地・花と緑の相談所で開催される「癒しの園芸展」で展示されます。今日の受講生は出席14名、スタッフ12名でした。(大川内美恵子  写真提供も)


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まずペアになって。

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ここはこういう風に。

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講座風景(1)外は寒くても講座は楽しい。

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講座風景(2)集中しながらおしゃべりも楽しんでいる様子。

以下は発表の様子と作品です。

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2017年12月17日

12月度「癒しの園芸講座」開催

 年内も数えられるように残り少なくなってきました。そして寒さも本格的になってきました。

 12月16日、講演(1)は「知的障がい者施設と地域社会との交流」で、阪南市にあるワークセンター・ぽけっとの重見施設長からお話をお聞きしました。いろいろなところへ出向いているのは、障がい者のことをもっとよく知ってほしい、ボランティアの助けが欲しい、利用者ががんばっている様子を知ってほしいからだと話され、同施設の概要、障がい者の種類、活動内容について紹介していただきました。内職作業、施設外就労もあり、さまざまな活動を頑張っておられます。利用者に対して職員数の割合は他所よりも多く、その分ケアは行き届いている方だと言えるが、それでもいろいろな面でボランティアさんの協力は欠かせないとのことでした。マドレーヌやパンはイベントなどでも好評で、リピーターも多いそうです。いつも職員に伝えているのは、全てを受け入れて、笑顔を忘れないこと、特にほめることが大切で「まずは自分がやってみる。言って聞かせる。もう一度やらせててみる。そしてほめる。」ということでした。また、障がいのある方と関わるための心構えとして、具体的な援助方法も教えていただきました。最後はゲーム形式でコミュニケーションの取り方を体験しました。


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重見施設長


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ペアになりゲームで障がいの状態を体験。


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 来月の課題「プログラム作りの実践」の内容について山中尚子さんから説明していただきました。受講生さんご自身にクラフトプログラムを1つ考案していただき、見本とその材料を用意してもらって、1月の講座日にペアを組んだ相手に作ってもらうというものです。見本作品は来年2月に大泉緑地・花とみどりの相談所で開催される「癒しの園芸展」で展示させていただきます。


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 講演(2)は井田和子さんの「時代と共に変化する年中行事」でした。まずはクリスマスツリーになぜ常緑樹が使われているのか、いつごろからその風習が始まったのかなど、意外と知らないクリスマスにまつわるお話を聞きました。続いて年中行事のお話もしていただきました。冬至、お正月、七草粥を食べる風習から春の七草までです。冬至はカボチャを食べて、柚子湯に入るのは古くから慣れ親しんできた習わしであること、一年の最大の行事であるお正月は、新しい年の守り神である歳神様をお迎えするもので、「おせち料理」を作る意味、特に黒豆(豆に働く)、田作り(五穀豊穣)、数の子(子孫繁栄)と、この大事な三品は欠かさないようにと教えていただきました。

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井田和子さん



 心配していたお天気も曇り空ながら雨は降らないようです。午後からの園芸実習は落ち葉の堆肥作りです。クヌギ林に行くと、スタッフの吉村隆さんが「どのような落ち葉が良いか」など、落ち葉堆肥作りの説明をしてくださいました。事前に数ヶ所に集めておいたくださった落ち葉を一人ずつ袋に詰め込んで、堆肥作りのピットへ運んでもらいました。家高志朗さんからは、どのように堆肥ができていくのかや管理方法についてお聞きしました。


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吉村隆さん

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2人でする方が早いね。


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なんだか楽しそう!


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家高志朗さん



 実習花壇に移動し、春花の苗の植え付けもしていただきました。本来なら9月の実習で播種し、10月にポット上げを予定していたビオラなどです。スタッフの説明を受けてから班ごとに分かれ、レイアウトのアドバイスを受けて、間合いをスコップでとりながら植えつけていきます。皆さん、寒いのも忘れて楽しそうに植えつけておられました。


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レイアウトも考えて。

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はないずみの庭も一足早くお正月モード。


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最後は水やり。



 講座室に戻り、ぽけっとさんのマドレーヌでティータイム。一流菓子店の味です。
最後は寺内裕子さんのミニ講座でした。「健康寿命というのは、使命感!」とのことで、与えられた仕事をこなした喜びが元気を保ち、やり遂げようとする意識が健康につながる、生きがいになるとお話し下さいました。今年の締めくくりにとても良いお話でした。



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寺内裕子さん:「人のためにが、自分のためになる」


受講生11名、スタッフ16名で対応いたしました。(大川内美恵子 写真提供も)






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